poetic lyrics...................................
† przejscie podziemne †
These lyrics are entirely fictitious.....
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-53- 観えない星。 観ない月。 |
重たい空気の真夜中に。 1日の終わりを静かに感じながらソファに寝転がってみる。 窓ごしに夜の空に視線を向ける。 最近星を見ていないことにふと気づく。 雨が降ってくる音が聞こえるだけで。 暗闇の中では窓ガラスに付いた雨粒しか見えない。 観えない何かを見えるかのように空間の中で眼を泳がす。 盲目のヒトのことが頭に浮かんだ。 月は今どこにいるんだろう。 女性は月は見てはいけないんだと。 同じことを同じ人から2度言われたことを思い出した。 1度目に聞いた時はこれから月は見てはいけないんだと。 自分に言い聞かせた。 2度目に聴いたときは・・・寂しかった。 月明かりの元眠りにつきたいと静かに想いながら眼を閉じると。 耳の感覚が一気に研ぎ澄まされた。 |
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-52- 四角い爪 |
机の上に無造作に載せられた指をしばらく眺めていた。 目は口ほどにものを言う・・・・ではないけれど。 ソノ人の手はソノ人自身を語っていると。 どこかで聴いたことがあるような気がする。 左の中指の爪の角がささくれ立っている。 ワタシの爪は丸いカーヴを描いていなくて。 いつもまっすぐに切りそろえられ角がある。 その中指の爪をかんで引っ張った。 少しばかりの痛みを感じたがかまわず噛み切った。 ちいさいころ爪をかむ癖を母からやめるように言われていたことを思い出した。 その癖はいつの間にか姿を消し 今日は久しぶりに爪をかんだ。 血がにじみ出てきた。 右手で左手の中指をギュッと絞ってみる。 明日はこの爪に色を塗ろう。 遠くで雷のなる音がして 0 が 1 になったようなソンナ気がした。 |
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-51- アコーディオンの憂鬱。 |
湿った空気の部屋。 落ちた照明。 タバコの匂い。 隣のビルからはチカチカとネオンが反射して。 何日前のままに無造作に置かれたものが見え隠れする鉄製の脚のテーブル。 あ・・・数日前にこのレコードを聴いていたんだと。 ソノ中に乱雑におかれた南国の植物の葉が広がったジャヶを見てふと思う。 無音の部屋。 ネオンの反射に合わせて何か音がかすかに聞こえてくる錯覚にとらわれる。 顔の片側だけがネオンで規則的に照らし出される。 ソノ反対側の顔は闇・・・。 部屋の隅に置かれた古い中国製のアコーディオン。 しばらくネオンの明かりで見え隠れするソレをけだるく眺める。 立ち上がりアコーディオンを手にして床にすわり。 灰皿に残された吸殻に火をつけた・・・。 |
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-50- 赤いカーテン |
冬に光がコレほどまでに強いものなんだと思ったことは今までに何度あっただろうか。 哀しいほどに蒼く空気が澄み切って晴れ渡った朝。 イロンナ想いを残して車はひたすら進んでゆく。 ココロの中の割り切れなさを隠すかのように。 タダ無造作にひざに置いたカメラをいじっていた。 そうすることで何かしらココロのざわつきが。 スコシだけ治まる気がしていたのかもしれない。 ソシテソコでの初めての仕事はカーテンを付けることだった。 淡々と赤いカーテンを窓に広げると部屋の表情と空気が変わり 奇妙な影 が心に映った。 朝の光を赤いカーテンが吸い取って僕の眼を覚まさせる。 ソノカーテンの罪にスコシばかり悩まされながらも。 ソシテ・・・今日も夜が明けて赤いカーテンの向こうにみえる。 形のないものをまぶしそうに見つめる僕がいる。 |
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-49- 愛の形 |
羅列した文字ががワタシにこう告げた。 愛を得たものは ソノ愛を失うことを恐れ。 愛に執着すると言う。 なぜならソノ愛を失うということは起こってはならないと。 心で思っているからだという。 文字を左から右へなぞる間 軽い息苦しさを覚えながらも。 ソノ言葉の中をのぞいている自分がいた。 愛はソノ存在が始まったときから。 ソノ人の中に生き続けるもの。 タダカタチを変えながら存在し続けるために。 それを喪失と思うような気がしてならない。 昨夜再び愛情を込められたものを眼にしたとき・・・その想いをみつめていた。 ふと亡くした犬と 何かを無くした少女が。 ワタシに抱きついてくれたことを想い返していた。 それも愛の形。 |
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-48- ソファの感触 |
そこからこちらを見ているのは誰・・?とたずねたところで。 返事が帰ってくるわけでもないことを知っているのに。 まるで呪文を唱えるように繰り返している自分に驚く。 咄嗟に座っているソファの横に手を差し伸べてみるのだけれど。 そこには以前あった感触すら感じることもなく。 ただ革のスコシばかり冷たい感触が手のひらに伝わる。 何時ごろからだろうか。 それを失った気持ちをかき消そうとすればするほど。 ソノ記憶はココロに鮮明に広がり続け。 ワタシを悩ませる。 ソファに置いた手のひらをそっと離しソノ手をじっと見つめた後・・・握り締めた。 外は雨。 |
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-47- 消された音 |
消された音の中で空白の時間だけが過ぎてゆく。 その四角い箱の中には。 すべてが計算されて寸分の狂いも無く並んだ。 最低限のものたちが冷たくおかれている。 それらに手を伸ばそうものならば。 なにかしら後ろめたい気分さえ味わいそうになるのがわかっていたから。 そっとしておくことにした。 すべてが白い世界。 白く痛い箱の中でひざを折ってタダ座っている自分の姿が。 まるでもう一人の自分がそれを外側から見ているかのように。 実に正確にその状態を頭の中で描くことができるほど冷静でいられる。 耳に神経を集中させることだけを考える。 消されてしまったその音をまた再び聴くために。 |
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-46- 黒い涙 |
その視線の先には 何が映っているのかもわからないまま。 黒い1本の涙に吸い寄せられるように身じろぎもできなかった。 黒い涙。 何かを見据えるように強い視線を感じるのだけど。 その先には何も見えない。 見えない・・・のではなく。 その片方だけの眼から視線をはずすこともできず。 彼女の黒い涙の視線の先に何がるのかを知るために 振り返ることすらできない。 闇の中にその視線の先が突き刺さったまま時は止まっていた。 |
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-45- さくら |
1年に1度の花の便りを。冷めた目で見ながら。 昨日の夜に置き忘れた文字を頭の中で手繰り寄せる。 記憶というものは実にあいまいでいて不透明 文字による記憶を1つの絵のように追って見る。 花見に浮かれてる人たちを見ることほど滑稽なものはない。 そんな自分はどうなのかと問いかけてみたところで。 花見をしている人たち以下なのだろうと皮肉ってみる。 桜の花びらが散る様は人の狂気をひらひらと剥がしながら。 遠くであざ笑っているかのよう。 淡いその色に隠された残酷な一瞬。 |
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-44- 傷跡 |
グラスにスコシだけ残されたミネラルウォーターは。 いつのものだったか考えるのもけだるすぎる。 それを包み込むようにグラスの向こう側で組まれたワタシの両手。 放置された水を通して屈折して見える。 左手親指の付け根に見て取れる傷跡。 どうしてこの傷跡が残ったのかぼんやり考えてみるのに思い出せないまま。 ふと視線を落とすとスキでもないのに。 ここに少し前からいる黒猫が同じときにこのグラスに注がれた水を飲んでいる。 親指の傷に視線を戻しながら。 頭の中ではココロの中にできて未だ傷口がふさがらない傷を連想する。 ココロの指でいつも忘れまいとえぐっているのかと考えると。 一瞬時が止まった。 |
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-43- やまない雨 |
冷たい雨が降り出した遅い午後。 降る事がわかっていたにもかかわらず。 雨が落ちてきた空を見ながら。 少しばかり憂鬱な気分になる。 確か おとといの朝霧を見た。 霧が出ている風景を見るのがスキだ。 めったに見ることができないのでソットウレシカッタリシタ。 少年が言った。 「雨がやむまでいていい??」 「雨は明日も1日中降り続けるよ・・・」 「ソウだね。 じゃぁもうそろそろ帰るよ。」 |
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-42- pale blue |
pale blueのイルミネーションが点滅している。 それを知っていながらそのままにしている時間。 ゆっくりなのか・・・それともはやいのかが分からない。 デモそのイルミネーションのわけは分かっているから。 GINのグラスに入れた氷を透してイルミネーションがキレイに光る。 llimeの香りがホンノわずか。 pale blue pale_blue...。 El Debargeを聴きながら過ぎてゆく時間の中に。 その光るボタンを押す瞬間をソットうかがっていた。。。 |
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-41- 手のひらの中の・・ |
星占いを見るのは嫌いじゃない。 いつも読んでいるソレハ。 普通の占いによく見られるモノとは異なって。 ことば1つ1つがワタシのほうを見て語りかけられる。 「引き止めているものに見切りをつける」 手のひらの中に握り締めるモノが。 ソノ時間の長さと想いからか。 少しばかり汗ばんで暖かくなっていた。 車が夜の時間へと走りゆく・・・。 この今こうして握り締めているモノを解き放さなくてはならないのだと。 光の流れる中 つぶやくように想った。 手のひらに視線を落としソノ中にあモノを黒い小さな袋の中にしまいこんだ。 |
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-40- 21の最終列車 |
忘れ去られたしまったモノと つめたい時間が。 冬のプラットホームには落ちている。 それらが最終列車の去ったベンチに座る足に絡みつく。 乗らない電車を待つモノたちにとって。 深夜のつめたい空気は。 どこまでも下へ下へと落ちてゆく・・・ 視線を落としながらいつごろだったか最終列車に飛び乗った自分を思い返す。 アノころの自分はどこへ行ってしまったんだろう。 ふと遠くでした音に顔を上げたが。 それは・・・たぶん気のせいだったんだろうと砂のココロに言い聞かせた。 |
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-39- 赤い本と誕生日。 |
本や雑誌の間に何でも挟む癖がある。 ソシテ・・・はさまれたものは結構タイセツなものだったりするというのに。 ソレラは遠く忘れ去られてしまう。 困っているだろうな・・・って思っていてくれているのかもしれない。 時間をもてあましているアル土曜の午後。 出かけるまでのスコシの間 何をするでもなく。 1冊の赤い本を手に取る。 パラパラめくると…紙切れ一枚。 コピーされたダイスキな曲のlyrics....と "HAPPY BIRTHEDAY" ソノ曲が一瞬にして頭の中を駆け巡る。 赤い本とソノ曲に詰まった同じ時間に押しつぶされそうになりながら。 ドアを開けた・・・。 誕生日オメデトウ。 |
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-38-. 降りない電車。 |
まだ肌寒い春の日々に。 突然ホームに入ってきた1台の電車。 ちょうど自分の中で区切りを見つけて身軽な気分になっていたソノころだった。 長雨が続き。 長い夜が続き。 気持ちが動いていくのが分かった。 季節は何度めぐっただろうか。 4つの季節が何度通り過ぎていったのだろう。 ソノ電車に乗ったまま。 窓の外を流れゆく明かりをぼんやりと眺めながら。 ふと自分の手に視線を落とし。 ソノ手にもイロンナ想いをめぐらしてみる。 何度途中下車しようと想ったことか。 なのに未だ降りることができずに電車は走っている。 |
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-37- カラスは知っている。 |
朝 ようやく回りが動き始めるころの眠気も徐々に覚めるころ。 窓の外には1羽のカラスがやってくる。 いつごろからだろうか・・・。 ソシテ そのカラスを見るのが僕に日課になっているのも。 いつごろからだったのだろうか・・・。 待っているというには大げさな しかしそれが1日の生活の中に組み込まれている。 名前までつけている。 話しかけるでもない 独り言を言ってみたりする。 もちろんそのカラスに対してだ。 知ってか知らずか 黒いその姿で仕草を変えて見せる。 カラスはすべて知っている。 誰かの愚かさを。 |
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-36- ウソの咎め方。 |
そのウソはわかっていた。 デモ 何も言わないでおいた。 ウソをウソとして ウソをつかれた人間を演じきった。 その演技そのものも またウソになるのだろう。 わかってしまう自分も悲しい。 ウソはあくまでもウソでなくては。 ソウココロの中で繰り返しても。 わかってしまう自分が悲しい。 ウソはウソでなくなったときから。 相手を変えてしまうから。 ウソの時間の中でココロの中に 波が押し寄せてひいていった・・・。 |
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-35- 見えない時間 |
目に付き刺さったら痛いだろうと思わせるような。 細い針の時計がある。 全体がsilverで針もそう。 どこだかのmuseum shopで見つけたもの。 見た瞬間にコレは一緒にいるべきものだと思ったんだった。 眠気眼をめんどくさげに見開いて。 時間を確かめたいというのに。 あなたのソノ針はナニも見えない。 時を教えてほしいのに。 まるで狂ったココロの時間のよう。に 今日も冷たく見えない時間を刺しているようだ。 |